2012年7月31日火曜日

プロバクトロサウルス (2010)

プロバクトロサウルス ゴビエンシス
Probactrosaurus gobiensis
作品サイズ 40cm
縮尺 1/10 
 

























当初はイグアノドン類と考えられていましたが、現在は原始的なハドロサウルス類とされています。つまり、系統的にはイグアノドンよりもランベオサウルスに近縁という事になります。



プロバクトロサウルス全身骨格
御所浦白亜紀資料館・2010年夏期企画展にて撮影)

 :
 主な参考資料

・”On Asian ornithopods (Dinosauria: Ornithischia). 4.
ProbactrosaurusRozhdestvensky, 1966”
DAVID B. NORMAN

・「最後の恐竜王国(1992)」 公式ガイドブック
 恐竜・古生物模型ギャラリー

2012年7月13日金曜日

ヒプシロフォドン (2012)

ヒプシロフォドン フォクシィ
Hypsilophodon foxii
作品サイズ 33cm
縮尺 1/3

















ヒプシロフォドンといえば、70年代までは「木登り恐竜」という事で一般的にも知名度の高い恐竜でした。その後、その木登り説は否定され、それと共に知名度も下がってしまったように感じます。また、背中に装甲板があった、という説もありますが、今回は、その装甲板はそれほど大きく無く、目立つものでは無かった、という説に基づき、特に外見に反映させていはいません。

地味な外見の印象のヒプシロフォドンですが、意外に見落とされがちな特徴があります。
それは、眼の上部にある突起です(画像、矢印)













この突起が眼の上部覆う部分の基部と考え肉付けすると、「悪そうな目つき」になる可能性があります。この突起はヒプシロフォドン以外には、テスケロサウルス等の原始的に鳥脚類、またイグアノドンやカンプトサウルスにも見られます。凶暴なイメージの強い獣脚類には、こういう突起は見られないので、ヒプシロフォドンやイグアノドンのような植物食恐竜のほうが、一見すると「怖そうな顔」に見えたかも知れません。
一方で、同様な突起は現生のオオトカゲにも見られるので、眼球の大きさと突起との位置関係では、オオトカゲに似た目付であった事も考えられます。


:
主な参考資料

 "The ‘dermal armour’ of the ornithopod dinosaur Hypsilophodon from
  the Wealden (Early Cretaceous: Barremian) of the Isle of Wight: a reappraisal" 
Richard J. Butler, Peter M. Galton

"The Dinosauria" (2nd ed.)
 恐竜・古生物立体造形ギャラリー