2014年8月27日水曜日

パキリノサウルス (2014)


Pachyrhinosaurus lakustai
パキリノサウルス ラクスタイ

北米
全長 約6m
白亜紀後期

模型サイズ 45cm
縮尺 約1/12


パキリノサウルスは、最初に記載されたカナデンシス種がやはり有名ですが、今回はパキリサウルス属として2番目に2008年に記載されたラクスタイ種を造形しています。頭部のフリル付け根正中の角が特徴です。
 :
主な資料
  ・”The Facial Integument of Centrosaurine Ceratopsids: Morphological and Histological Correlates of Novel Skin Structures”
TOBIN L. HIERONYMUS, LAWRENCE M. WITMER,DARREN H. TANKE, AND PHILIP J. CURRIE  (THE ANATOMICAL RECORD 2009)

ブロントサウルス・旧復元(2014)

ブロントサウルス・旧復元
縮尺 約1/30

 20世紀前半に活躍した古生物画家・チャールズ・R・ナイトがシカゴ・フィールド博物館の依頼で1930年代に描いた壁画を立体化。

 シカゴ・フィールド博物館にて2012年に撮影




2014年6月9日月曜日

ディメトロドン (2014)



ディメトロドン・リムバトゥス
Dimetrodon limbatus

北アメリカ
ペルム紀後期

作品サイズ 全長30cm
縮尺 約1/8





 閉口時に歯がワニのように外側に露出しない、いわゆる「トカゲ型」の表現にしていますが、上顎の特に長い歯は上手く収まらず。下顎の丁度その歯に対応する部分が少し括れているのが、スミロドンに似た感じでもあるので、長い歯はスミロドンの剣歯と同じく、外側に露出する表現にしています。

2014年2月1日土曜日

シノメガケロス(ヤベオオツノジカ)


Sinomegaceros yabei 
シノメガケロス・ヤベイ
日本
更新世・後期
模型サイズ 35cm
縮尺 約1/8

ヤベオオツノジカは和名で、学名はシノメガケロス・ヤベイ。日本で最大のシカの仲間とされています。化石も日本各地で発見されており、多くの博物館に復元骨格が展示されています。オオツノジカとして有名なメガロケロス・ギガンテウスとは別属とされます。

今回は、角の保存状態が一番良いとされる上黒岩産標本を含む複数個体を基に組み立てられた国立科学博物館の展示骨格ベースに製作しています。




その他、ヤベオオツノジカについて


2013年6月17日月曜日

プラテカルプス (2013)



プラテカルプス・テュムパニティクス
Platecarpus tympaniticus
北米
 白亜紀後期
 模型サイズ 45cm
縮尺 約1/10

恐竜や翼竜など、他の中生代の爬虫類の復元が、研究の進展の中で大きく変わる事が多い中で、プラテカルプスを含むモササウルスは約100年間、ほとんど復元が変わっていない部類に入っていたかと思います。その姿が大きく変わるきっかけになったのが、2010年のプラテカルプス・テュムパニティクスに関する論文です。ほぼ完全に全身が関節した状態で保存された骨格から、このプラテカルプスがサメや魚竜と同じような三日月型の尾鰭を持っていた事が推測されました。恐らくティロサウルスプロトサウルス等、その他のモササウルス類も尾鰭を持っていたと推測されています。
また、その標本には、体の各部のウロコの跡も残っていたため、プラテカルプスはモササウルス類の中でも精度の高い復元を試みる事が出来る種類になっています。



顔と首、胴体のウロコの形状の違いも、出来る限り表現しています
(といっても、ウロコは全体的に大きめになっていますが)




この模型は、2010年の論文の発表者の一人でもある小西卓哉さん(カナダ・アルバータ大学)に見ていただきながらの製作でした。といっても、個人作品で締め切りも無かったので、他の作品製作の合間に少しずつ作業を進め、その画像を見て頂く、という事で結局完成まで3年掛かっています。その間に、さらに研究が進んだ事もあり、それも作品に取り入れながらの製作となりました。



2010年の論文の元になったプラテカルプス標本
(2013年・ロサンゼルス郡立自然史博物館にて撮影)


主な参考資料
"Convergent Evolution in Aquatic Tetrapods: Insights from an Exceptional Fossil Mosasaur"
 Lindgren, J.; Caldwell, M.W.; Konishi, T.; and Chiappe, L.M. (2010).

きしわだ自然資料館・モササウルス展示

2013年4月26日金曜日

タンバティタニス(丹波竜)・2013年版模型

タンバティタニス・アミキティアエ
 Tambatitanis amicitiae
 (丹波竜)
2013年版模型
丹波竜化石工房にて常設展示)

作品サイズ 120cm
縮尺 約1/10

兵庫県丹波市で見つかった竜脚類・通称”丹波竜”の想像模型です。監修は、丹波竜の発掘・研究を行われている兵庫県立・人と自然の博物館・三枝春生氏。この模型は、2013年3月に開催された「ひょうご恐竜化石国際シンポジウム」にあわせて公開。また、そのシンポジウムでは、模型製作に関して私も発表者として参加しました。





■製作工程
今年3月の、ひょうご恐竜化石国際シンポジウムにて発表したスライドデータからの抜粋です。


資料集め。
もちろん、監修の三枝先生のイメージする姿を形にするのが目標ですが、それを理解するためにもあらかじめ自分で調べられる事は調べておきます。左は竜脚類に関する書籍、右はこれまで私が撮影した竜脚類展示の画像をファイルしたもの。


復元のイメージを明確にするために監修の三枝先生に提出した、参考論文リスト。もちろんこれに様々な資料が加わっていきます。



小田隆さん製作の全身骨格図製作よりも模型製作が先行したため、まずは三枝先生が製作されていた骨格図を元に作業スタート。


簡単なイラストを描きます。


それを元に芯となる簡易な骨格を製作。画像は、胴体部や前後肢の長さを確認中。


竜脚類は、首の角度がやはり難しいところ。芯の段階でも幾つかのパターンを検討。



"Neck Posture in Sauropods"(Andreas Christian and Gordon Dzemski)の研究をベースに首の角度を決定。



肩甲骨の傾きも、今回時間を掛けて検討した箇所。肩甲骨の傾き・位置は背中の傾きも左右し、それは首・尻尾の角度にも影響します。つまり全身のシルエットを決める重要な要素の一つと言って良いでしょう。
今回は、芯の段階で肩甲骨と前肢を胴体と別パーツにしておき、実際に模型上で検討して決定。画像では、別パーツになっている肩甲骨・前肢が外されている状態。


頭骨を製作。頭部は、骨格図のものではなく、近縁種を考えられる
恐竜の中で頭骨の保存状態の良いタプイアサウルスをベースにしています。



 頭部に肉付け。この時点では眼にバードカービング用のグラスアイを使っていますが、サイズと光彩の色を検討し、後に別の素材に変更しています。



芯が完成。





筋肉を付けていきます。筋肉の付き方、量等も監修して貰いながらの作業。




皮膚のディテールを入れてきます。
 


途中、直接見ていただいての監修。


首について。鳥を参考に気管の太さなどを検討。


造形作業は終了。


塗装を行い、完成です。




ウタツサウルス(2013)

ウタツサウルス ハタイイ
Utatsusaurus hataii

作品サイズ 80cm
作品縮尺 約1/4

東北大学の依頼で製作した作品です。
監修は魚竜の研究で著名な、藻谷亮介先生(カルフォルニア大学デービス校)
藻谷先生の指示の元、従来の復元に比べ、頭骨の形状などに若干の変更が加えられています。
この作品は、現在は南三陸町・ 歌津コミュニティ図書館に展示されています。