2016年9月23日金曜日

クシロムカシバク(2014)


クシロムカシバク
学名:Plesiocolopinus kushiroensis
  プレシオコロピヌス・クシロエンシス
発見地:日本・釧路市
作品サイズ・全長約40cm
模型縮尺:約1/3
素材:石粉粘土

2014年の国立科学博物館・特別展「太古の哺乳類展」用に製作した作品です。監修は同展の総合監修でもある冨田幸光先生。この模型は、現在は釧路市立博物館の所蔵になっています。普段は展示されていませんが、イベントの時等に使用されているようです。


2016年9月14日水曜日

ヒゴテリウム (2014)


ヒゴテリウム・ヒプソドン
  Higotherium hypsodon 
発見地:日本・熊本県
作品サイズ・全長約45cm
素材:石粉粘土


2014年の国立科学博物館・特別展「太古の哺乳類展」用に製作した作品です。監修は同展の総合監修でもある冨田幸光先生。ヒゴテリウムは下顎しか見つかっておらず、また近縁種の標本も世界的に少ないという事で、比較的標本が良く残っているトロゴサスをベースに、顎の大きさの違いや歯の形状の違いからの生態を加味して製作しました。
現在この模型は国立科学博物館に収蔵されています。


2016年9月10日土曜日

シデロプス(2016)



シデロプス・ケフリ
Siderops kehli
発見地:オーストラリア
全長:約2.5m

作品サイズ・全長約35cm
縮尺: 約1/7
素材:石粉粘土



エリオプスマストドンサウルス等の大型両生類に代表される分椎類に含まれるキグチサウルス類の1種。同じキグチサウルス類には白亜紀まで生き残った分椎類で、より大型のクーラスクスがいます。
一般的にはキグチサウルス類としてはクーラスクスが有名です。この作品も当初はクーラスクスを造るつもりだったのですが、知名度の割には資料が無い。実際に見つかっている部分も断片的なようです。そこで、同じキグチサウルス類で良い化石が見つかっており、骨格図を含む論文が発表されているシデロプスを製作しました。クーラスクスについても、そもそもしっかりと研究者の監修が入った復元画等は少なく、またその作品も基本的にシデロプスをベースにされているようです。

 シデロプスの体表 については、小型のカエルやサンショウウオのようなツルツルの皮膚ではなく、ワニのようなゴツゴツとした皮膚をイメージしました。これはゲロトラックス等の分椎類には装甲板のような骨片を持ったものが見られる事と、現生のカエルやサンショウウオでも大型のものは皮膚もそれほど滑らかでは無い事を参考にしてみました。

クーラスクスの資料の有無、またこの作品の復元については、その後オーストラリアの古生物に関する著作のあるジョン・ロング氏(SVP・古脊椎動物学会会長でもあります)から作品についてコメントを頂き、また資料や復元についても特に指摘は無かったので、大凡はこれでも問題無いのでは、と思っています。


主な参考資料
・「The Rise of AMPHIBIANS」 
       Robert Carroll

・「THE ARTIST AND THE SCIENTISTS」
      Peter Trusler, Patricia Vickers-Rich, Thomas H.Rich