2010年12月27日月曜日

ギガノトサウルス Giganotosaurus carolinii

ギガノトサウルス 
Giganotosaurus carolinii
作品サイズ 45cm
縮尺 1/30


 口を閉じた状態で歯が外に露出していない事に違和感を感じる方もおられると思い ますが、これは現生の爬虫類には歯を露出しているものがほとんどいない、という事を根拠に、ここ数年増えて来た復元です。この復元ですと、従来の「歯が剥 き出し復元」よりも唇が厚くなるので、口を開いた状態でも歯が見えない、もしくは見えても先端が少しだけ、になります。ただ、これは日本でのみ多くみられ る復元手法で、アメリカ等の有名イラストレーター、造形家の作品はほとんどが歯が剥き出しになる復元です。歯、そして唇の復元に関しては『ワニと龍」(青 木良輔著 平凡社新書)、『DINO2』(所十三著 講談社)を参考に。
 ギガノトといえば金子隆一氏の著作で有名になった「頭骨長水増し疑 惑」。この作品でも頭骨形状は修正してあります。また、展示されている頭骨前半部は大型獣脚類としては珍しいくらいに横幅があり、これにも個人的には ちょっと疑問があるのですが、否定する根拠が無いですし、それはそれで面白い形だな、と思ったので、そのままで制作しています(ここで紹介している画像で は分かりませんが)。(05.7.20)