2010年12月31日金曜日

プレシオサウルス Plesiosaurus

プレシオサウルス 
Plesiosaurus
作品サイズ 40cm
縮尺 1/10

 首長竜といえば、その名の通り長い首が目立ちますが、実は前肢・後肢共にオール状 になっているのがクセもの。ペンギン・ウミガメは首長竜と違い、前肢だけが大きく後肢は小さいので、首長竜の泳ぎ方を考える時にあまり参考に出来ないんで すね。前後を一緒に上下させるのか、互い違いなのか、の議論があり、さらに泳ぐにはどちらかというと不便そうな長い首が加わるので、一筋縄ではいきませ ん。以前タラソメドンを造った時は、前後互い違い説を採用しましたが、今回は去年恐竜の楽園でも紹介された前後同時説で造っています。
 
  胴体に対する首の長さの比率がプレシオサウルス程度なら、まだそこその速度で機敏に泳いでいたと思うのですが、全長10m以上で、かつその全長の半分近く を首が締めるエラスモサウルスやタラソメドン等になると、とても素早く泳げたとは思えません。現生の海洋動物でも、高速で泳ぐ動物は首が短いですから。首長竜は、ウミガメ、魚竜、モササウルス等の他の中生代の海棲爬虫類と比 べると、似た動物が現在存在しない、という点で特に不思議な動物です。あえて探すなら、ヘビクビカメ等の首の長いカメなんですが、今度はサイズが違いすぎ ます。「恐竜や古生物の生きている姿を見ちゃうと、いろいろ考えて造形する楽しさが無くなってしまうから見たく無い」というのが持論の私ですが、首長竜だ けは泳いでいる姿見てみたい気もします。